綾音とは

公演の模様

私たち綾音〜Ayane〜は日本伝統芸能である長唄を日本のみならず、海外へも広めるための活動を行っている、東京芸術大学音楽科邦楽科を卒業した有志OBで結成された若手ユニットです。

「舞と音楽による本格的な長唄の古典」をコンセプトに日本の様式美をビジュアル性にも重点をおき、「難解・退屈」と思われがちな長唄のイメージを払拭できるような演出を心がけております。

長唄とは、江戸時代、歌舞伎のバックミュージックとして発展して参りました。そして、長唄はバックミュージックのみならず、一つの演奏形態として独立しました。

もともと歌舞伎は大衆の娯楽でありましたが、いつの間にか歌舞伎も、長唄も敷居が高いものと評され、西洋化を求める日本人には、ほとんど馴染みのないものとなってしまいました。

私共、綾音〜Ayane〜の活動の背景には、こういった日本の伝統芸能の衰退に歯止めをかけたいという危機感に近い思いがあります。伝統芸能を取り巻く環境は年を追うごとに厳しさをましています。

発展をし続ける日本にとって、伝統芸能は全く逆を歩いています。確かにわかりずらい表現の芸能かもしれません。しかし一つ一つの所作に意味があり、一言ではいい表せないところが奥深く、趣があるともいえます。

日本独特の四季は、昔からとても大事にされ、長唄の歌詞にも美しい言葉遊びや、諸行無常を物語っています。昨年12月に和食が世界無形文化遺産に登録されましたが、日本人の美的センスや色彩感覚、品位は世界に引けをとらず、十二分に勝負できる文化を兼ね備えていると確信しております。

また今、後継者不足が現状です。それは伝統芸能特有の“しきたり”に起因しており、若手演奏家のジレンマともなっております。守るべき伝統は守り、変えていくべきことは変えていかなければならない_。「若手が希望を持てる業界へ」これが私共の率直な意見であり、長唄を様々な人たちに楽しんでもらえるエンターテイメントへと昇華させる突破口になると考えています。

公演の模様

現在、若い世代にも漫画やゲームを通して武将、武士、江戸文化などの歴史物が受け入れられているという機運があります。中世や江戸時代の風俗・人間模様を詠いこんだ長唄の歌詞は、歴史ロマンへと誘うひとつの鍵として、扱い方次第では「クールジャパン」の一翼を担う可能性も秘めていると思います。 今こそ長唄を日本を代表するエンターテイメントとしてメジャーにするべき時と、本気で臨んでいく覚悟であります。

スペインのバルにおいてのフラメンコ、イタリアのオペラ、ハワイのフラダンスなどのように、伝統に根差した楽しく身近な芸術的光景を日本にも創出していかなければと思います。

そして、“伝統文化=カッコイイ”というイメージを多くの人たちと共有していきたいのです。若い世代が長唄に興味を示してくれるようになれば、後継者不足も解消され、裾野が広がっていくのではないでしょうか。

「綾音〜Ayane〜」はそんなことから思いついた、私たちの挑戦です。また、使命だと思っています。美しく、華やかに、かっこよく、日本の美学と侘び寂び、粋なステージを表現できればと思います。可能性を追求し、精進してまいりますので、どうかお力添えのほどよろしくお願いいたします。